知らないキャラクターの名前を、一度見ただけで覚える人はほとんどいません。
「だいふくーです。」
そう言っても、
「へえ、かわいいね。」
くらいで終わるかもしれない。
次の日には忘れているかもしれない。
当たり前です。
世の中には、毎日ものすごい数のキャラクターが生まれています。
その中から名前まで覚えてもらう。
考えてみれば、とんでもなく難しいことです。
でも今日の「夜もっち」を書きながら思いました。
だったら、ひとりずつでいいじゃないか。
最初は、誰も知らない。
今では誰でも知っているキャラクターだって、最初から有名だったわけではありません。
最初に見た人がいる。
次に見た人がいる。
「あれ、前にも見たな。」
と思う人が出てくる。
そして何度か目にするうちに、
「あ、この子知ってる。」
になる。
その先に、
「あ、〇〇だ。」
があります。
キャラクターにとって、
名前を呼んでもらえることって、ものすごく大きなことなんじゃないか。
最近そう思います。
だいふくーも、まだ旅の途中。
「もっちもちMochies」を始めて、だいふくーはいろいろな町を歩いてきました。
ずんだー。
あべたん。
みたらん三兄弟。
かしわん。
いそベー。
くずもー。
さくらん。
あんころん。
くさもー。
梅ヶ枝餅や、へんばー、あぶり餅。
日本各地のお餅をモチーフにした仲間が、少しずつ増えてきました。
気づけば15話。
最初は白くて丸いお餅がひとりいただけだったのに、今ではちゃんと「世界」ができ始めています。
でも世の中から見れば、まだほとんど誰も知りません。
それでいい。
今は、そこから始めているんだから。
「バズる」より難しいこと。
SNSをやっていると、どうしても「バズる」という言葉が気になります。
10万回見られた。
100万回再生された。
一気にフォロワーが増えた。
確かにすごい。
僕だって、Mochiesがそうなったら嬉しいです(笑)。
でも最近、それとは少し違うものを考えるようになりました。
100万人に一度見てもらうことと、
ひとりの人に何度も見てもらって、
「あ、だいふくーだ。」
と言ってもらうこと。
キャラクターを育てるなら、後者もものすごく大事なんじゃないか。
一瞬見られるだけではなく、覚えてもらう。
さらに、好きになってもらう。
これは簡単ではありません。
だから「いつもの姿」を作った。
最近、Mochiesの定番フォームを作っている理由も、ここにあります。
物語の表紙では、だいふくーはいろいろな場所へ行きます。
京都。
金沢。
新潟。
出雲。
太宰府。
伊勢。
背景も変わる。
景色も変わる。
一緒にいる仲間も変わる。
それが物語の面白さです。
でも、それとは別に、
どこで見ても、
「これは、だいふくー。」
と分かる姿が必要だと思いました。
白くて。
丸くて。
もちもちしていて。
あの表情。
キャラクターって、描くだけじゃなくて、
覚えてもらえる姿を作ること
も大切なんですね。
15話作って、ようやくそこに気づきました。
MINIBAKKAも、まったく同じだった。
考えてみれば、MINIBAKKAだって同じです。
会社を作ったからといって、翌日から誰かが名前を知っているわけではありません。
ロゴを作った。
商品を作った。
SNSに投稿した。
ホームページを作った。
だからといって、
「MINIBAKKA知ってるよ。」
とはならない。
最初は誰も知らない。
当たり前です。
だから何度も見てもらう。
「あれ?」
「前にも見た。」
「MINIのやつだ。」
そしていつか、
「MINIBAKKAね。」
になる。
ブランドもキャラクターも、人に覚えてもらうところから始まるんですよね。
一人目って、実はすごい。
フォロワーが何万人もいる人を見ると、自分の数字が小さく感じることがあります。
でも考えてみれば、
知らなかった誰かが、
自分の作ったものを見て、
ちょっと気になって、
名前を覚えてくれる。
これって、結構すごいことです。
昨日まで、その人の世界には存在していなかったものが、
今日から少しだけ存在する。
「だいふくー。」
その名前が誰かの頭の片隅に残る。
ゼロだったものが、ひとつになる。
僕は最近、そこをもっと大切にしたいと思っています。
そして二回目に会う。
一回目。
「何、この白い子?」
二回目。
「あれ? 前にも見た。」
三回目。
「あ、だいふくーだ。」
もし本当にそうなったら、嬉しいですよね。
だから毎日の投稿にも意味がある。
同じ絵を繰り返すという意味ではありません。
物語は変える。
仲間も増える。
景色も変わる。
でも、中心にはいつもだいふくーがいる。
そうやって少しずつ、
「知らないキャラクター」から「知っているキャラクター」へ。
育てていきたい。
有名にしたい、だけじゃない。
もちろんMochiesを広げたい。
本にしたい。
グッズにもしたい。
もっとたくさんの人に知ってほしい。
事業として育てるなら、収益につなげることも避けて通れません。
でも、その一番手前にあるのは、もっと単純なことなのかもしれません。
好きになってくれる人を、一人増やす。
そして、その人がまた見に来てくれる。
商売でも、キャラクターでも、結局そこなんじゃないかなと思います。
だいふくーの日本一周には、もう一つ目的ができた。
最初は、
日本中のお餅に会いに行く旅でした。
その土地のお餅を知る。
仲間になる。
また次の町へ行く。
でも最近、僕の中ではもう一つ意味が加わっています。
だいふくー自身も、
日本中の誰かに会いに行っている。
「こんにちは。」
「ぼく、だいふくー。」
それだけ。
覚えてもらえなくても、また次へ行く。
そして別の町で、
「ぼく、だいふくー。」
それを繰り返す。
なんだか、いいじゃないですか。
いつか、説明がいらなくなったら。
今は投稿するとき、
「もっちもちMochiesの主人公、だいふくー」
と説明します。
でも僕には、小さな夢があります。
いつか説明しなくても、
絵を見ただけで、
「あ、だいふくーだ。」
と言ってもらえること。
さらにその先で、
「今日はどこに行くの?」
なんて言ってもらえたら最高です。
そこまで行ったら、だいふくーは僕が作ったキャラクターではなく、
みんなの中に存在するキャラクターになっている気がします。
だから、今日も名前を呼ぶ。
もっちもちMochies。
そして、
だいふくー。
何度でも書きます。
何度でも呼びます。
まだ知らない人がたくさんいる。
というより、知らない人の方が圧倒的に多い(笑)。
だったら、伸びしろだらけです。
明日、一人が知ってくれるかもしれない。
来週、また一人。
来月、もう一人。
それでいい。
だいふくーの旅は、急ぐ旅じゃない。
町から町へ。
人から人へ。
もちもち、もちもち。
名前を届けていけばいい。
「知ってるよ」が、ひとつずつ増えていく旅。
そしていつか、どこかで。
一枚の絵を見た誰かが、何気なくこう言ってくれる日まで。
「あ、だいふくーだ。」
その一言を目指して。
明日も、だいふくーと一緒に旅を続けます🍡
なんでもない日が、いちばんいい。
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