帰ってきて、2日目。
昨日はまだ、
荷物を片づけたり、
写真を見返したり、
「ああ、帰ってきたんだな」と思いながら過ごしていた。
そして今日。
朝起きると、
もうすっかりいつもの日常だった。
いつもの道。
いつもの景色。
いつもの時間。
何も変わっていない。
でも、不思議なことに、
自分の中では何かが少しだけ違っていた。
旅に出る前と、
帰ってきた今。
同じ場所に立っているのに、
見えているものが少し違う。
これって、
MINIに乗っている時にもよくある。
目的地まで最短で行けば、
もっと早く着く。
高速道路を使えばいい。
ナビの言う通りに走ればいい。
それなのに、
「今日はこっちから行ってみようかな」
そんな気分になる。
少し遠回りして、
知らない道へ入ってみる。
すると、
今まで知らなかった景色に出会う。
小さな店を見つけたり、
思いがけず気持ちのいい道に出会ったり。
そして家に帰ってくる。
走った距離だけなら、
ただの遠回り。
でも、
その遠回りが、
なぜかずっと記憶に残っている。
人生も同じなのかもしれない。
振り返れば、
僕もずいぶん遠回りしてきた。
思った通りにならなかったこともある。
立ち止まったこともある。
「なんでこんなことになったんだろう」
そう思った時もあった。
でも今になって思う。
その道を走ったから、
今ここにいる。
MINIに出会ったこと。
MINIを好きになったこと。
そして、
MINIBAKKAを始めたこと。
全部、
一本のまっすぐな道だったわけじゃない。
むしろ、
曲がって、迷って、戻って、
また走り出して。
そんな道だった。
57歳になった今でも、
まだその途中にいる。
だから、
帰ってきて2日目の今日、
改めて思った。
帰る場所があるから、
また出かけられる。
そして、
出かけるからこそ、
いつもの場所の良さにも気づける。
MINIのエンジンをかけて、
いつもの道へ出る。
昨日までと同じ道。
でも今日は、
少しだけ違って見える。
たぶん人生って、
「どこへ行ったか」だけじゃなく、
どんな道を走って、
何を見て、
誰と出会って、
どこへ帰ってきたか。
そんなことの積み重ねなんだと思う。
まだ走ろう。
急がなくていい。
遠回りしたっていい。
僕にはまだ、
MINIと走りたい道がある。
そしてきっと、
帰ってきた場所から、
また次の物語が始まる。
MINIBAKKA