最初にいたのは、だいふくーひとりでした。
白くて、丸くて、どこにでもありそうな大福。
特別な力があるわけでもない。
誰かと戦うわけでもない。
ただ、日本を旅して、その土地のお餅たちと出会っていく。
「もっちもちMochies」は、そんな小さな物語から始まりました。
最初の頃は、僕自身もここまで仲間が増えていくとは思っていませんでした。
ひとつの話を作る。
次の土地へ行く。
そこで、その土地のお餅を調べる。
どんな形なのか。
どうやって食べられているのか。
なぜ、その土地で生まれたのか。
そうやって一人ずつ生まれてきたのが、Mochiesの仲間たちです。
同じ「お餅」なのに、みんな違う。
ずんだの緑。
みたらしの艶。
柏の葉。
海苔に包まれた磯辺餅。
桜色の道明寺。
葛餅の透明感。
そして旅が進めば、出雲ぜんざい、梅ヶ枝餅、へんば餅、あぶり餅。
同じ「餅」という言葉で括れるのに、並べてみると驚くほど違います。
形も違う。
色も違う。
食べ方も違う。
そして、その後ろにある土地の文化も違う。
Mochiesを作り始めてから、僕自身が以前より和菓子を見るようになりました。
スーパーやお店でも、
「これ、Mochiesになったらどんな顔になるかな」
なんて考えてしまいます(笑)。
でも、キャラクターを増やすだけでは足りない。
ここ数日、仲間たちの「定番フォーム」を作っています。
物語の表紙とは違って、背景はシンプル。
だいふくーと、その土地で出会った仲間を並べる。
そして共通して入れている言葉があります。
「なんでもない日が、いちばんいい。」
こうして同じ形で並べてみると、面白いことに気づきました。
一人ずつ作っている時には「キャラクター」だったものが、並んだ瞬間に「仲間」に見えてくる。
そして仲間が増えると、そこにひとつの世界が見えてくる。
これは、15話まで続けてきたからこそ感じられたことかもしれません。
だいふくーは、主役だけれど。
僕がこの物語で好きなのは、だいふくーが旅先で誰かを変えていくというより、
出会った相手から、だいふくー自身も何かをもらっていること。
優しさだったり。
思い出だったり。
誰かと一緒にいる安心感だったり。
別れる寂しさだったり。
旅というのは、目的地に着くことだけではなく、
「誰と出会ったか」
なのかもしれません。
これは、Mochiesだけの話でもないような気がします。
人生も同じです。
振り返った時に思い出すのは、案外、大きな出来事だけではありません。
誰かと食べたもの。
何気なく交わした言葉。
一緒に笑った時間。
そんな「なんでもない日」が、ずっと心に残っていたりします。
だから、
「なんでもない日が、いちばんいい。」
という言葉が、少しずつMochiesそのものになってきました。
15話は、まだ途中。
15話まで来ました。
でも、だいふくーの日本一周を考えれば、まだまだ出会っていないお餅があります。
日本には、僕の知らない郷土のお餅や和菓子が、きっとたくさんある。
それを調べるのも楽しみです。
そして、いつか。
一枚の絵を見ただけで、
「あ、だいふくーだ」
「これは、ずんだーだ」
と分かってもらえるようになったら嬉しい。
さらにその先で、
「この子たちの旅を最初から読んでみたい」
と思ってもらえたら。
その時、今作っている小さな世界が、一冊の本につながるのかもしれません。
まだ夢の途中です。
でも、最初はひとりだっただいふくーにも、こんなに仲間が増えました。
だったら、この先だって分かりません。
明日もまた、ひとつ。
だいふくーの旅を続けてみようと思います。🍡
#もっちもちMochies #だいふくー #日本一周 #和菓子 #創作 #キャラクター #絵本制作