MINI好きの会社 合同会社MINIBAKKA

同じ景色を見ているのに、見えている世界は違う。

「お月さま、きれいだね。」

だいふくーが、秋の夜空を見上げました。

「うん。でも、ぼくはこっちも好き。」

ずんだーが見つめていたのは、月明かりに照らされた小さな草花でした。

だいふくーは、もう一度足元を見ます。

「あ、本当だ。こっちもきれいだね。」

今日の「夜もっち」は、そんな小さな場面です。

同じ場所に立っている。

同じ時間を過ごしている。

同じ景色を見ている。

それなのに、目に入るものは違う。

僕は、このことがとても面白いと思います。

人は、同じ景色を見ていても、同じ世界を見ているとは限らない。

今日は、そんな話です。

月を見る人と、足元の花を見る人。

だいふくーは、空を見上げました。

ずんだーは、足元の花を見つけました。

どちらが正しいのでしょう。

もちろん、どちらも正しい。

月は美しい。

花も美しい。

ただ、気づいたものが違っただけです。

でも、もしだいふくーがひとりだったら、どうでしょう。

きれいな月を眺めて、満足して、そのまま歩き出したかもしれません。

足元に咲いていた花には、気づかなかったかもしれない。

そこに、ずんだーがいた。

「こっちも好き。」

その一言で、だいふくーの世界が少し広がった。

何か大きな出来事が起きたわけではありません。

新しい知識を勉強したわけでもない。

ただ、誰かの視線を借りて、今まで見えていなかったものを見つけた。

人と一緒にいる価値は、こういうところにもあるのだと思います。

33年間の会社員生活で学んだこと。

僕は33年間、会社員として働いてきました。

その間、本当に多くの人と仕事をしてきました。

同じ会議に出席しても、人によって注目するところが違います。

数字を重視する人。

お客様の気持ちを考える人。

現場の負担を気にする人。

将来のリスクを指摘する人。

新しい可能性を探す人。

同じ資料を見ているのに、意見が違う。

若い頃は、それが面倒に感じることもありました。

「どうして分かってくれないんだろう。」

「同じものを見ているのに、なぜ意見が違うんだろう。」

そんなふうに思ったこともあります。

でも、経験を重ねるうちに、少し考え方が変わりました。

意見が違うのは、必ずしも理解していないからではない。

自分には見えていないものが、相手には見えているのかもしれない。

そう考えるようになったんです。

もちろん、すべての意見を取り入れればいいわけではありません。

最後には判断が必要です。

でも、違う意見を聞く前と後では、判断の質が変わることがあります。

自分ひとりの視点には、どうしても限界があるからです。

自分の「当たり前」は、誰かの「違和感」になる。

人は、自分が慣れ親しんだものを基準に考えます。

それ自体は自然なことです。

長年同じ仕事をしていれば、その仕事の常識が身につきます。

同じ趣味を続けていれば、その世界の言葉や価値観に慣れます。

でも、その常識が、別の人には通じないことがあります。

例えばMINI。

僕にとって、ローバーミニとBMW MINIの違いは、とても大切です。

車体の形。

フロントグリル。

ヘッドライト。

バンパー。

ホイール。

年式やモデルによる細かな違い。

MINIが好きな人なら、そこにこだわりがあります。

ところが、MINIに詳しくない人から見れば、どちらも「かわいい小さな車」に見えるかもしれません。

それは間違いではありません。

見ているポイントが違うんです。

MINI乗りには、細部の正確さが大切。

初めて見る人には、全体の印象や親しみやすさが大切。

どちらの視点も、商品を作るうえで必要です。

MINIBAKKAのデザインでも、同じことが起きる。

MINIBAKKAでは、さまざまなデザインを考えています。

Tシャツ。

グッズ。

MINIをモチーフにした作品。

作っている時は、どうしても自分の目で見てしまいます。

「この車の形はいい。」

「この構図は格好いい。」

「この色がMINIらしい。」

ところが、家族に見せると、違う意見が返ってくることがあります。

「もう少し小さくした方がいいんじゃない?」

「こっちの方が見やすい。」

「前のデザインの方が好き。」

作った本人は、どうしても細部に意識が向きます。

でも、初めて見る人は、まず全体を見る。

そこで気づくことがあります。

自分が一生懸命作り込んだ部分が、必ずしも見る人にとって一番大切とは限らない。

逆に、自分が何気なく配置した部分が、作品全体の印象を決めていることもある。

これが面白い。

ものづくりは、自分の目だけで完成するものではない。

誰かの目を通すことで、初めて見えてくるものがあります。

ただし、MINIの形そのものの正確さは譲れません。

そこはブランドとして守るべき部分です。

変えていいところと、変えてはいけないところ。

違う視点を取り入れるからこそ、その区別も大切になります。

もっちもちMochiesは、違いから生まれる物語。

Mochiesの世界を考えると、このテーマはもっと分かりやすくなります。

だいふくーは、白くて丸いお餅です。

ずんだーは、枝豆の緑。

かしわんには、柏の葉があります。

いそベーには、海苔があります。

さくらんには、桜の色があります。

同じお餅でも、姿が違う。

味が違う。

生まれた土地が違う。

そして、きっと見ている世界も違います。

だいふくーが当たり前だと思っていることが、ずんだーには新鮮かもしれない。

いそベーが大切にしていることを、だいふくーは知らないかもしれない。

だから、出会う意味がある。

もし全員が同じ考え方だったら、物語はどうなるでしょう。

何を見ても、

「そうだね。」

「ぼくも同じ。」

「全部分かるよ。」

それでは、なかなか新しい発見が生まれません。

でも、

「ぼくは、こう思う。」

「へえ、そうなんだ。」

「そんな見方もあるんだね。」

そんな会話があれば、世界が広がります。

違うからこそ、相手からもらえるものがある。

Mochiesでは、そんな関係を描いていきたいと思っています。

「違う意見」は、否定とは限らない。

これは、大人になってから特に大切だと感じることです。

誰かに意見を言われると、自分を否定されたように感じることがあります。

一生懸命考えた企画。

時間をかけて作った作品。

自信を持って選んだ方法。

それに対して、

「こっちの方がいいんじゃない?」

と言われる。

少し面白くない。

そんな気持ちになることもあります。

僕だってあります。

でも、よく考えてみると、相手は作品を良くしたいだけかもしれません。

自分とは違うものが見えているだけかもしれない。

もちろん、すべての指摘が正しいわけではありません。

好みの違いもあります。

勘違いもあります。

だから、意見を聞いたうえで、自分で考える。

採用することもあれば、採用しないこともある。

それでいいと思います。

大切なのは、違う意見を聞く前に心の扉を閉めないことです。

58歳になって、知らないことが増えた。

不思議な話ですが、年齢を重ねるほど、知らないことが増えているような気がします。

もちろん、33年間の会社員生活で学んだことはたくさんあります。

仕事の経験もあります。

人との付き合い方も、若い頃よりは分かるようになりました。

でも、会社を辞めて新しい世界に入ると、知らないことばかりです。

ネットショップの運営。

SNSの発信。

動画制作。

キャラクターづくり。

物語の連載。

小説を書くこと。

これまでとは違う知識が必要になります。

昔の経験が役立つこともあれば、まったく通用しないこともあります。

そんな時、自分より詳しい人の意見は本当にありがたい。

年齢は関係ありません。

若い人から教わることもある。

家族から気づかされることもある。

SNSで何気なく見た投稿から、発想が広がることもある。

58歳になったからこそ、知らない世界を面白がれる人でいたい。

最近は、そう思っています。

自分と違う人を、すぐに判断しない。

人との関係でも、同じことが言えます。

自分なら、こうする。

自分なら、そんなことは言わない。

自分なら、こちらを選ぶ。

そう思うことがあります。

でも、相手には相手の事情があります。

それまで生きてきた環境があります。

大切にしているものがあります。

自分には見えていない背景がある。

それを知らずに、目の前の行動だけで判断してしまうことがあります。

もちろん、相手の考えを何でも受け入れる必要はありません。

自分の考えを持つことも大切です。

でも、少なくとも、

「この人には、何が見えているんだろう。」

と一度考えてみる。

それだけで、会話の仕方が変わるかもしれません。

一緒に見るから、美しさが増える。

今日の夜もっちに戻ります。

だいふくーは月を見ていました。

ずんだーは草花を見ていました。

どちらかが間違っていたわけではありません。

だいふくーは、ずんだーに言われて足元を見ました。

そして、

「ほんとだ。こっちもきれいだね。」

と笑いました。

ここが、今日一番大切にしたかった場面です。

だいふくーは、自分が見ていた月を否定したわけではありません。

月もきれい。

草花もきれい。

ただ、美しいものが一つ増えた。

自分の好きなものを捨てなくても、誰かの好きなものを知ることはできます。

自分の考えを持ったまま、相手の考えに耳を傾けることもできます。

違う視点を知ることは、自分を失うことではない。自分の世界を広げることなんです。

これからのMochiesに描きたいこと。

Mochiesの旅は、これからも続きます。

日本には、まだまだたくさんのお餅があります。

同じ材料を使っていても、土地によって形や食べ方が違います。

昔から受け継がれてきた理由も違います。

そこには、その土地の人たちの暮らしがあります。

文化があります。

歴史があります。

僕は、ただお餅の種類を増やしたいわけではありません。

その違いの向こうにある物語を描きたい。

なぜ、その形になったのか。

なぜ、その味が愛されているのか。

そのお餅を大切にしてきた人たちは、どんな景色を見てきたのか。

もちろん、創作の物語ですから、だいふくーたちの会話には想像も入ります。

でも、実際のお餅や地域の文化は、できるだけ大切にしたい。

そうやって、かわいいだけでは終わらない物語に育てていけたらと思っています。

明日は、何に気づくだろう。

だいふくーは、もう一度空を見上げました。

月は、さっきと同じ場所にあります。

草花も、同じ場所に咲いています。

景色は何も変わっていません。

でも、だいふくーの見ている世界は、少しだけ変わりました。

ずんだーが教えてくれた、小さな美しさが増えたからです。

人生も、きっと同じです。

いつもの道。

いつもの町。

いつもの人。

何も変わっていないように見える日でも、誰かの一言で違う景色が見えてくることがあります。

僕も、そんな一言を大切にしたい。

自分とは違う意見に出会った時、すぐに否定するのではなく、少しだけその人の視線を借りてみたい。

そして、できることなら、自分も誰かに新しい景色を見せられる人でありたい。

同じ景色を見ているのに、見えている世界は違う。

だから、人と出会うことは面白い。

だから、一緒に歩くことには意味がある。

だいふくー。

明日は、誰がどんな景色を教えてくれるだろうね。

今日も、もちもち。🍡

なんでもない日が、いちばんいい。

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