― ずっと行きたかった場所に、今日立って思ったこと ―
今日、初めて出雲大社を参拝しました。
これまで日本各地の神社やお寺を訪れてきましたが、
「出雲大社」
という名前には、やはりどこか特別な響きがありました。
いつか行ってみたい。
そう思いながら、なかなかその機会がなかった場所。
そして今日。
ようやく、その場所に立つことができました。
鳥居をくぐり、参道を歩き始める。
テレビや写真では何度も見てきた景色なのに、
実際に自分の足で歩いてみると、やはり違います。
「ついに来たんだな」
そんな気持ちになりました。
思っていたより、静かだった。
出雲大社というと、日本を代表する神社のひとつ。
もっと華やかで、観光地らしい場所なのかと勝手に想像していました。
でも、僕が最初に感じたのは、
「静かだな」
ということでした。
もちろん多くの参拝者がいます。
それでも、境内を歩いていると不思議と騒がしさを感じない。
木々。
風。
長い参道。
大きな社。
その一つひとつを見ながら歩いているうちに、自然とこちらまで静かな気持ちになっていきました。
何かを見て、
「すごい!」
と声を上げるというより、
少し立ち止まって見ていたくなる。
そんな場所でした。
「縁」という言葉。
出雲大社といえば、
やはり「縁結び」。
でも今日ここへ来て、
縁というものは男女の縁だけではないんだよな、と改めて思いました。
家族との縁。
友人との縁。
仕事で出会った人との縁。
そして、MINIを通して出会った人たちとの縁。
振り返ってみれば、人生は無数の「縁」でできています。
自分で選んだと思っていたことも、
実は誰かとの出会いがきっかけだったりする。
反対に、
何気なく出会った一人が、その後の人生を大きく変えることだってある。
僕自身、長く会社員として働いたあと、新しい人生を歩き始めました。
そしてMINIBAKKAを立ち上げた。
もしMINIと出会っていなかったら。
もし、あのときローバーミニを買っていなかったら。
今の僕は、まったく違うことをしていたかもしれません。
そう考えると、
クルマとの出会いだって「縁」なのかもしれない。
今日、出雲大社を歩きながら、そんなことを考えていました。
そして、家族のこと。
昨日は、長女が初めてローバーミニのハンドルを握りました。
そして今日は、出雲大社。
まったく別の出来事なのですが、
僕の中では少しつながっています。
人生の時間は、ずっと続くようで続かない。
親と過ごす時間。
子どもと過ごす時間。
夫婦で過ごす時間。
そして、自分自身が元気に動ける時間。
どれも永遠ではありません。
だからこそ、
「いつか」ではなく「今」なんだと思う。
行きたい場所があるなら行く。
会いたい人がいるなら会う。
やりたいことがあるなら、できるうちにやってみる。
当たり前のことですが、年齢を重ねるほど、その意味が少しずつ変わってきました。
今日の出雲大社も、
「いつか行こう」
のままだったら、今日という日はありませんでした。
不思議なことに、物語が先に出雲へ行った。
そして今回、もうひとつ面白いことがあります。
僕が作っている物語、
『もっちもちMochies』。
つい先日書いた第12話の舞台を、出雲にしました。
タイトルは、
「だいふくー、神さまの集まる町へ」
全国を旅するだいふくーが出雲を訪れ、そこで神在餅と出会う。
そして、
「神さまが全国から集まるなら、おもちも全国から集まったら面白い」
そんなところから、物語がさらに全国へ広がっていく話です。
その物語を書いた直後に、
今度は作者自身が初めて出雲大社に立っている。
ちょっと不思議な感じがしました。
想像で書いた出雲。
そして今日、自分の目で見た出雲。
参道の空気。
木々の大きさ。
風。
人々の表情。
写真だけでは分からなかったものが、たくさんありました。
これはきっと、
これからのMochiesにも生きてくると思います。
そしてもちろん――
出雲の「ぜんざい」も、しっかり気になっています(笑)。
旅をすると、また何かが生まれる。
MINIBAKKAを始めてから、
僕は以前より「景色を見る」ようになりました。
富士山を見ればデザインを考える。
浮世絵を見ればMINIを走らせてみたくなる。
町を歩けば、
「ここにMINIがいたら面白いな」
と思う。
そして今は、
その土地のお餅を見ると、
「Mochiesのキャラクターにできないかな」
と考えてしまう(笑)。
今日の出雲もそうでした。
ただ観光するだけではなく、
自分の中に何かを持ち帰る旅になっています。
写真だけではない。
お土産だけでもない。
次に作るものの種を持って帰る。
それも今の僕にとって、旅の楽しみになりました。
初めての出雲大社。
今日、この場所に来られたことに感謝。
ここまで自分を連れてきてくれた、たくさんの縁にも感謝。
そして、
これからどんな人と出会い、
どんな場所へ行き、
どんなものを作ることになるのか。
まだ分かりません。
分からないから面白い。
今日結ばれた小さな縁が、
何年か先に大きな何かにつながることだってあるかもしれない。
だからこれからも、
人との縁を大切に。
家族との時間を大切に。
そして、
自分が「やってみたい」と思った気持ちを大切に。
初めて訪れた出雲大社で、
そんなことを考えた一日でした。
「いつか」ではなく、「今」。
今日またひとつ、
人生の中に忘れたくない景色が増えました。
そして明日もまた、
新しい景色を探しに行きます。
旅も、人生も、まだ途中。